スイス・アーミー・マン(SWISSARMYMAN)
映画感想ブログみたいになってる。
dtvで配信していたのでなんとなく見た「スイス・アーミー・マン」。
想像以上に面白い展開でセンチメンタル。
でも陽気になれる。
ダニエル・ラドクリフとポール・ダノが友情を築いていく様子が
めっちゃめちゃに好みでした。
シンプルにおならすごい。
偶然なんだろうけど監督二人の名前も「ダニエル」。
ダニエルだらけだった現場でなんて呼び合ってたんだろう。
これに関してはほかの人の感想読んでないからわからないけど。
SWISSのおかげで、あらすじも何も読まずに
ポスターやサムネイル画像で直観的に映画を選ぶと
楽しめるって気づきました。
今度からそうしよう。
誰が出てるとかだれが脚本とか前情報が入ると
先入観が強くて考え込んでしまう。
頭をすっからかんにして楽しみたい。
主人公の立場や練り上げられた高度な描写に
素直に圧倒したり入り込んでしまうことに恥ずかしさというか
後ろめたさがあったけれど、
別に映画評論家でもないし脚本に詳しいわけでもないし
国文学かじってたけど構成や民俗学や言い回しに強いわけでもないし。
どこかで自分を一般観客者よりは斜めに構えて考えられる人物と
思いたかったんだと思う。
どう見たら裏をかけるかとか考えるの面倒くさいのにね、、
かっこつけてたんだな。
物語を読んで伏線に気づいたり、インテリアとかファッションとか
BGMとか「いいなあ~!」って思ったり、
でもとりあえずそれはそのままでよくて、
斜に構えるのをやめようと思った。ありがとうおなら。
ありがとうバスでの妄想。そして二人の間に生まれた友情と愛情と
切ないお別れと笑顔にありがとう。
勝手に待ち受けにされるわ庭に死体現れるわ
森の裏で謎の生活繰り広げられてるわで大変だったサラ。
本当に怖かったと思う。
だからこそ「どういうこと?」って発言がリアルでよかった。
後半から、これはハンクの幻覚なのかと思ってたけど
カメラマンがばっちり映しているし。。
最後男性と女性の反応がはっきり別れたのも面白かった。
サラとインタビュワーはは?って顔だけど
ハンク父は笑っちゃうし(多分この後親子関係改善するんでしょ!という妄想)
カメラマンは映してるから信じてるし(撮影後にカメラ壊れてても面白い)
サラ夫は最初から最後まで困惑するし
サラ娘は今後の人生に響きそう。
メニーは自殺だって警察官は言ってたけど
メニーの人生を推測するのも楽しいな。
死体だから?思考回路が素直で無垢なところがかわいくて
だからと言って子どもすぎなくて見ててムカつかない。
「人前でおなら」っていうのがキーなんだろうかと思ってたら
やっぱり最後はおならでした。
そこもまたハンクの心境の変化と成長を感じられる。
無人島に流れ着いてしまっただけでは昔のままだった。
メニーと出会って、普段取り交わすことのないたくさんの会話をしていく内に
誰かに言葉をかけることや傷つけること、切なさや楽しさ、
趣味や特技、誰かに楽しんで喜んでもらうことの美しさを知る。
不思議な力が働いて動く死体。妄想かもしれないし事実かもしれない。
おかげでハンクは捕まってるけど最高な瞬間を過ごせたってわけ。
後半、もう二人で生きて!社会に戻らないで!って祈ってたもんね。
は~面白い。こういうの大好き。