好みの変化

今まで飲むのはもっぱらウーロン茶やほうじ茶や緑茶だったが、

最近ジャスミンティーにはまっている。

紅茶はレモンティーとミルクティーを選びがちだったが

ストレートティーが好きになった。

ちなみにスタバでは期間限定に心が踊らされない限り

チャイティー・ホット・グランデ・オールミルク・シロップ多めで注文し

無料のシナモンパウダーをガチがけしたものを頼んでいる。

家では温めた牛乳に無印のチャイティーラテ(粉末)をこれでもかと

ぶち込んで飲んでいる。スタバに比べるとちょっと物足りないが致し方ない。

 

昔はチョコレートとかクリームチーズとか生クリームとか

そういうものを美味しく感じていたけど

年齢を重ねるに従ってまろやか・もしくはさっぱりした味付けだったり

赤文字系雑誌で特集されそうなハーブティーを選ぶようになってしまった。

自分の苦手なキャッキャッとしたアラサーに成り上がっている。

 

もう一番びっくりしたのはなんでもかんでもお酢をかけて食べようとしてみたり

カルパッチョを作ったりベビーリーフ買ってみたりしちゃって

もうついには成城石井で高い100%ジュースとか地方の甘酒とか

選んでる自分に酔いしれてしまっている。

こっわ!!!!

20代前半でキラキラに憧れることはあっても

自意識と第三者目線がはっきりしている三十路前の女の神経とは思えない。

とにかく、すごく疲れているため衝動的にやっているのか、

本来の私はこういうことがしたかったのか…?と戸惑うばかりである。

 

俗に揶揄される「サバサバ系」の人生を歩んできたため

自分がdisしていた「キラキラ系」への嫌悪感がひどい。

他人はキラキラしていてもいいけど自分がキラキラするのは居心地が悪い。

頑張って自分を作り上げているように感じるからだが、

頑張ってないありのままサイコー的な自分も作り上げられた雰囲気でしかない。

ありのままで受け止めてもらえるなんて幻想。

常に対象人物に合わせてカメレオンのように柔軟に対応しなければ

生きていけない世の中だよ現代は!って感じ。

ありのままでいると疲れることもあるよ。

 

移り変わりゆくもの、生まれた瞬間から変わらないもの、

それが人生なわけだが私はどうもそれを受け入れられる余裕が今はない。

今はないのに気づいてしまって視界の隅にチラついてうざい。

これがアラサーなのかな。

年齢なんて言い訳にしたくないけど都合よく年齢のせいにしたほうが

楽なことってたくさんあるんだな。これも学び。

 

柄本佑さんとか清原翔さんとかそういったお顔がとっても好みなんだけど

みんな大好き吉沢亮さんとか新田真剣佑さんとかも大好きで

内なるミーハーがテレビを前に炸裂している今日この頃である。

 

なんかこれだけ打ってたら疲れたな。おしまい。

わたしはあなたにはなれないし

あなたもわたしにはなれない

他人だけどわかることもあれば

わからないことの方が多くて

その度に打ちのめされたような気持ちになる

感受性のうねりに巻き込んで

救われない手のひらを

ただぎゅっと握りしめるだけなのだ

もう会えないあなたに

わたしは何をしてあげられるだろう

こんなにも美しい気持ちを

誰に向けたらいいんだろう

スイス・アーミー・マン(SWISSARMYMAN)

映画感想ブログみたいになってる。

 

dtvで配信していたのでなんとなく見た「スイス・アーミー・マン」。

想像以上に面白い展開でセンチメンタル。

でも陽気になれる。

ダニエル・ラドクリフポール・ダノが友情を築いていく様子が

めっちゃめちゃに好みでした。

シンプルにおならすごい。

 

偶然なんだろうけど監督二人の名前も「ダニエル」。

ダニエルだらけだった現場でなんて呼び合ってたんだろう。

これに関してはほかの人の感想読んでないからわからないけど。

 

SWISSのおかげで、あらすじも何も読まずに

ポスターやサムネイル画像で直観的に映画を選ぶと

楽しめるって気づきました。

今度からそうしよう。

誰が出てるとかだれが脚本とか前情報が入ると

先入観が強くて考え込んでしまう。

頭をすっからかんにして楽しみたい。

 

主人公の立場や練り上げられた高度な描写に

素直に圧倒したり入り込んでしまうことに恥ずかしさというか

後ろめたさがあったけれど、

別に映画評論家でもないし脚本に詳しいわけでもないし

国文学かじってたけど構成や民俗学や言い回しに強いわけでもないし。

どこかで自分を一般観客者よりは斜めに構えて考えられる人物と

思いたかったんだと思う。

どう見たら裏をかけるかとか考えるの面倒くさいのにね、、

かっこつけてたんだな。

 

物語を読んで伏線に気づいたり、インテリアとかファッションとか

BGMとか「いいなあ~!」って思ったり、

でもとりあえずそれはそのままでよくて、

斜に構えるのをやめようと思った。ありがとうおなら。

ありがとうバスでの妄想。そして二人の間に生まれた友情と愛情と

切ないお別れと笑顔にありがとう。

 

勝手に待ち受けにされるわ庭に死体現れるわ

森の裏で謎の生活繰り広げられてるわで大変だったサラ。

本当に怖かったと思う。

だからこそ「どういうこと?」って発言がリアルでよかった。

後半から、これはハンクの幻覚なのかと思ってたけど

カメラマンがばっちり映しているし。。

最後男性と女性の反応がはっきり別れたのも面白かった。

サラとインタビュワーはは?って顔だけど

ハンク父は笑っちゃうし(多分この後親子関係改善するんでしょ!という妄想)

カメラマンは映してるから信じてるし(撮影後にカメラ壊れてても面白い)

サラ夫は最初から最後まで困惑するし

サラ娘は今後の人生に響きそう。

 

メニーは自殺だって警察官は言ってたけど

メニーの人生を推測するのも楽しいな。

死体だから?思考回路が素直で無垢なところがかわいくて

だからと言って子どもすぎなくて見ててムカつかない。

「人前でおなら」っていうのがキーなんだろうかと思ってたら

やっぱり最後はおならでした。

そこもまたハンクの心境の変化と成長を感じられる。

無人島に流れ着いてしまっただけでは昔のままだった。

メニーと出会って、普段取り交わすことのないたくさんの会話をしていく内に

誰かに言葉をかけることや傷つけること、切なさや楽しさ、

趣味や特技、誰かに楽しんで喜んでもらうことの美しさを知る。

 

不思議な力が働いて動く死体。妄想かもしれないし事実かもしれない。

おかげでハンクは捕まってるけど最高な瞬間を過ごせたってわけ。

後半、もう二人で生きて!社会に戻らないで!って祈ってたもんね。

は~面白い。こういうの大好き。

 

ミッドサマー(MIDSOMMAR)の感想

公開してすぐアリ・アスター監督の話題作、

「ミッドサマー」を見てきました。

楽しみすぎてあらすじもネタバレも一切読まず、

知っているのはポスターで女の人が泣いているということだけ。

そんな状態で観てきました。

様々な感想やネット考察を読むと

気づかなかったことや面白い設定が多々ありましたので

そういうネタバレも存分に含んだ感想を書きたいと思います。

 

 

 

観た人だけしか読まないと思うのであらすじや

登場人物は端折ります。

以下感想。

 

 

 

 

観終わった後の率直な感想はダニーが救われてよかったと思いました。

最初はクリスチャンの気持ちで物語を感じていて、

ダニーのリアルにいそうなメンヘラ具合とメンヘラってわかってるけど

対して応援していない女友達(電話で相談してた子のこと)とか、

クリスチャンの取り巻きとか。

泥沼までいかないけど、

人生かったるいのに余計な女まで連れてて、でも別れを切り出す意気地はない。

すべてを「めんどくさい」「無気力」「流れるままに」みたいな

テキトーにやり過ごしている若者感がすごい。

無造作な集まり方というか話し方とか空気の魅せがうまい。

自然と「いるよね~こういうやつ」と思わせてくる。

 

さっさと別れればいいのに応援している女友達も罪深いと私は思っています。

まあクリスと別れちゃったら自分に悲しみの矛先が向いて

大変だってわかってるし面倒だし応援だけしとくかって感じだよね。

メンヘラてのもあるけど、もともとの性格上ダニーは友達少ない。

空気読めないしパニック発作も起きるし

周りから自然と距離置かれちゃったんだろうな。推測だけど。

どうやって付き合ったか明記はないけど、

だからこそ一緒にいてくれるクリスに依存しまくってんだろうな。

 

冒頭数十分で濃密な人間関係の説明出来るってすごいよね。わかりやすい。

あともうずっとペレうさん臭いしなに考えてるかわからないし

みんなと一緒に悪口言うわけでもないけど応援もしてなくて

二人きりになった瞬間を狙ってくる。これが「外に出ている人」の働きなんだと

後々分かるわけですが、見終わるまでカルトって気づかなかった。

ホルガに研究しに行った学生と同じ目線になっちゃって、

だからこそダニー救われてよかったねって思ってしまった。

この「痛み」を少しずつ与えては「癒し」、

一致団結して「あなたは一人じゃない」って同調してくるの

マジで怖い。今思うと耐えられない。

 

誕生日を忘れていたくらいから私の視点は

ダニーに切り替わっていたと思う。みんなどうだろう?

ああいう小さな裏切りってめんどくさくて別れたい女だとしても

さすがに覚えとくのでは?クリスの非情というか無神経で我の強いところが

ホルガに来てから少しずつ、それこそ皮をはぎ取られるように

自然と露呈していき視点をダニーに移していく。

アウェーの状況でこそ人の本質はむき出しにされるわけですが、

異様な習慣や色彩や音楽やドラッグなど、すべてが判断力を鈍らせていく。

一人になれない共同生活、知らない村、空港からの距離といい

逃げ場がないことにも気づかず習慣を徐々に受け入れてしまうダニー達。

 

唯一冷静だったのは、最初に殺されたカップルだよね。

あの崖のシーンで異常さを感じ声を上げて「おかしい!帰る!」と理性が働いていた。

本来はああなるはずなのに、アメリカ組はちょっとオエっとしたり

興味津々だったり、家族の死と重ねたり。。

正直「それだけ」でしかない。フツーもっとあるでしょう!常識的判断!!

と思うけど、人間として少しずつ欠けている彼らにとって

ホルガ村は好奇心をくすぐられるおもちゃでしかない。

人が死ぬのはショッキングだけど自分には降りかからない、

招かれた客だからと高をくくっている。だから殺されるんだけど。

 

招かれたからって殺されない、被害はないなんて言いきれない。

それでも最後まで彼らは自分たちは守られている存在と

思っていた気がする。トリップしたダニーだけがホルガに染まって。。

 

私の感想「ダニーが救われてよかった」というのは、

ダニーの痛みというか心が解放されたのを自分と重ねて

エクスタシー・・というか心がすっきりしてしまったんですね。

まさにカルト!!みたいな集団なのに気づけず、

お花と衣装がきれいだなあ、タペストリーや壁画のフラグすごいなーと

傍観しておりました。

そしたら予想通りにどんどん事が運んで行って、

視点はダニーになっていき、部分的にはホルガの人の立場になり

こいつをどうやって上手いこと消してやろうと考え始める。。

自分もペレに連れてこられた一人になっていたのです。

映画の途中で大きな木(笛?)を持った少年がこちらを振り返りますが

その時ドキッとしたのを覚えています。

「お前もだ」って言われたような気がして。

劇的にではなくゆっくりと柔らかく取り込まれていくって何も感じないんですね。

 

何度思い返してみてもダニーにとっては救いになったと私は思います。

もしかしたら正気を取り戻すかもしれないけど、

そしたらまた洗脳すればいいタイプの子ですから。

ホルガからしたらちょろいもんです。

 

 

「90年の大祭自体が嘘・毎年行われている説」をツイッターで拝見しましたが

まさにその通りだと思います。

ホルガは意図的に口減らしを行いながら外部から招き入れている。

18~36の夏組が順番に外から友人を招きいれて祝祭を繰り返している。

燃やされたテンプルのそばのブルーシートは

前回や前々回の焼け跡を隠しているのでしょう。

でなければペレが見せてきた「前回のメイクイーン」の写真や

親が燃やされている発言と辻褄が合いません。

何気にボロが出ているのに終わるまで気づけない。。

もしかしたらずっと気づけないままダニーはホルガで生きていくのかもしれない。

(貴重な外部からの子宮なのですぐ殺されはしないと思います。)

 

新興宗教団体ホルガはいつからあんなことをしているんでしょう。

先祖の木は枯れているけどそんなに古い感じしないし。

なんなら家が建てたばっかりというか簡素すぎるというか。

本当に普段からあそこに住んでるのかなあ。冬寒くない?

冬農作物とれなくない?

口減らしされた人々の墓石もそんなに多くないし

ここ数十年程度の団体なのかなと推測しますが

72歳で死ぬシステムなので首謀者はもう死んでいそう。

 

 

鮮やかな花々と幻覚、不気味な音楽で視覚と聴覚を奪われ、

人間たちのいざこざとホルガの怪しさで

こっちがドラッグ決めたような気持ちよさに包まれる。

セラピーというかドラッグですね。五感を奪われて癖になってしまう。

自分はダニーになってしまった。

もう一度見に行きたい理由はなんだろうと考えましたが、

映画からの快感を得たいのか?初回に気づけなかった伏線を回収したいのか?

どれも正解だけど正解じゃない。

怪しくて面白いホルガとエロティックでスリルのある静かなあの空間で

私自身がダニーになりたいんです。

現実世界の苦痛をダニーに置き換えて楽しみたいんですね、きっと。

 

題材が題材なので警告的な感想や、民俗学的な視点からの考察、

カルトについて書かれている記事をたくさん読みました。

読んだけど私はダニーになってしまったので

このホルガからの洗脳はすぐには解けなさそう。

やばい村ってわかってるのにまた行きたくなるし。

 

人間ってこんなに簡単に思考停止させられるの?

させられちゃうんだなあ。

びっくりさせられることがない代わりに溶け込まれていく。

そういう怖さと「やばさ」を私は面白いと思いました。

 

また何か思い出したら感想書きます。

#ミッドサマー

2020年だって結局わたしはこのままだ

大事なものはいつも隙間からこぼれ落ちていくけど生憎隙間を埋めるものを持ち合わせていなくてセロテープ程度の粘着で大事なものは押さえつけられないから大事なものには名前を書くんだよね。執着って言うんですけど。